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虐待―沈黙を破った母親たち

保坂 渉
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虐待―沈黙を破った母親たちの詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:岩波書店
虐待―沈黙を破った母親たちのカスタマーレビュー

「子どもを虐待した母親側に立ってジャーナリストが取材した記録」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2007-04-03

 子どもを虐待した母親4人を中心に、周囲、夫の取材を交えた記録と、カウンセラー、弁護士、精神科医らのインタビューで構成されている。
 虐待の実態を知るにも、また今後の問題についてもわかりやすくまとめられている良書である。
 この母親たちになってしまいそうな不安を抱える人、自身が親との関係に疑問を持っている人、虐待された経験を持つ人、また虐待について学びたい人にも勧められる。なんらかの答えはこの一冊からでも得られるはずだ。
 虐待する心情としては、自分を子どもに投影して行為に及ぶものと、特定の子どもに対してしてしまうものがある。本書は前者を中心に取り上げている。虐待者と親との関係、歪んだ認知、虐待者の思考などを追いながら理解を促す。後者の場合は、それに加味される要因もあるので別の書も合わせて読んだ方が良いかも知れない。
 また、感情と行政の対応が絡みあっている日本の現状も理解でき、社会体制として何をしていけば良いのか、ヒントも多く考えさせられた。
 筆者がこれからの問題として危惧しているように、夫側の情報がなかなか得られにくいことは想像出来る。次作にも期待したい。

「非専門家からの冷静な視点」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2005-04-11

やっと始まった感のある「虐待をしてしまう親」の存在へのクローズアップを、ジャーナリストがまとめています。
実際にあった虐待事件の内容や、そのもう一方の主人公である加虐待の親へのインタビューも率直に語られていて、被害者である子どもだけでなく、加虐待の親自身にも何らかの問題があり、治療やサポートの対象になりうると言うことが分かってきます。
自分の子どもを身体的、精神的、制的に虐待するなんて信じられない、という建前的理想論を持つ人達にも、虐待の連鎖など、広い視点で考えるきっかけを与えてくれると思います。