「★席を譲らないのも”やさしさ”!?★」 おすすめ度:
投稿日:2007-11-17
●病気の範囲に入ってきた各種「行き過ぎたやさしさ」とは? 具体例で分析する。
・”やさしい”時代のパーソナリティ(やさしくない”やさしさ”、他)
・涙のプリズム(私達の気づかい、他)
・ポケベルのささやき(失われた絆、他)
・縫いぐるみの微笑み(あんた何者?、他)
・沈黙のぬくもり(言葉は邪魔、他)
・”やさしさ”の精神病理(”やさしさ”からの逃走、他)
・心の偏差値を探して(「自分」発見!、他)
●きょうびのやさしさはホットでもクールでもない、お互いに相手の気持ちの中に踏み込まない「ウォーム」なやさしさだという。それにしては相手の都合を無視する携帯でのつながりを異常なまでにもとめる精神というのはどのような病理なのであろうか。
「やさしさの本質に迫る名著」 おすすめ度:
投稿日:2007-05-28
新しいタイプの “やさしさ” についての興味深い考察がなされています。
「精神病理」という硬めのタイトルですが、かなりやさしく書かれた新書なので気軽に読んでみてください。
相手の気持ちに配慮し、わが事のように考える旧来の「やさしさ」
相手の気持ちに立ち入らずに、滑らかで暖かい関係を保っていこうとする “やさしさ”
この “やさしさ” は、席を譲らない “やさしさ” であり、好きでなくても結婚してあげる “やさしさ” であり、黙りこんで返事をしない “やさしさ” です。
本書では「やさしさ」から “やさしさ” へ移り変わっていった背景が、具体的な症例をもとに説明されていきます。
実際の症例・エピソードをもとに語られているので、非常に納得させられると思います。
また、10年以上も前に出版された本なのですが、この “やさしさ” 論は今でも十分に新鮮な内容を持っています。
現在ますます “やさしく” なっている若者たちの本質を、誰よりも先にズバリと読み切っていたことに驚かされるはずです。
久しぶりの5つ星オススメ新書ですね☆
「現実の生活には役立たない。」 おすすめ度:
投稿日:2007-04-06
この本を読めば、いかに「精神病理」と言われるものが下らなく堕落した上っ面だけの意味がありそうで実は全く意味のないものだと分かります。だからどうした?そう問いかけても絶対に答えは返ってこないでしょう。だいたい、「病理」とか付いたものでまともな科学は「病理学」くらいなものでしょう。それ以外は用心しないといけません。「病理学」が厳然たる人間の物質的本質を見極める科学であることに便乗して、下らないエセ科学が「病理」という言葉を使いたがるので注意が必要です。
「やさしい世界は広がっている」 おすすめ度:
投稿日:2007-01-05
まだ携帯電話が普及する前、ポケベル全盛期の1995年に書かれながら
今読んでも古臭くなく、それどころか、むしろ今こそ読まれるべきではないかと思える本です。
この本で著者は、旧来の「やさしさ」の概念が通用しない、新しい世代の「やさしさ」について分析しています。
その分析の的確さと分かりやすさもさることながら、
最近のベストセラー新書にあるような、若者をただ否定し馬鹿にする傲慢な態度ではなく
若い世代の感覚を真摯に理解しようとしつつ、その問題点も明らかにするという
著者の誠実さが伝わってきて、読んでいて心地よいです。
新しい優しさとは、例えば「相手を年寄り扱いするのが失礼だから、老人に席をゆずらない」
「好きじゃない相手だけど、傷つけたらかわいそうだから結婚する」
「親に心配かけられないから、病院に行くことは言えない」
「やさしい恋人には、重い相談や愚痴は言えない」といったものです。
旧世代に属する著者は、こういう感覚が理解できず戸惑っているのですが
決して若者とは言えない自分でも、こうした「やさしさ」は
(自分がそうするかどうかは別として)感覚としては理解できるものがあります。
それだけ、新しいやさしさがもう日常のものとして浸透しているのだと感じられました。
「相手はこう思っているのだろう」と予想して、相手の気持ちに立ち入らないよう気遣うことで心地よく築かれた人間関係は、
現代ではむしろ普通なのかもしれません。
そして、そんな関係だからこそ起きてしまう、やさしさの食い違いのトラブルの話も、実際身近でよく聞きます。
新しいやさしさの持つ危うさを知り、自分のコミュニケーションの在り方を振り返るために、お勧めの一冊です。
「いまのやさしさは空虚である。ではどうするか。」 おすすめ度:
投稿日:2006-05-31
「やさしさ」
かつては、
「相手が自分の気持ちをわがことのように
受け入れてくれたときに感じられたもの」
いまは
「感情の傷つけないこと」
その結果、相手を動揺させる涙は禁物となり
親切そうに気遣いすることが推奨されることになる
決断は、失敗や後悔するリスクを伴う。それは
傷つけることになるので、できるだけさける。
責任を逃れるような言動を選ぶようになり、
自分に確信が持てなくなり、浮き足立つ。
本当のやさしさは厳しさと同居できる。
自他に厳しくなれる人が本当にやさしくなれる。